2022.07.18 08:37
母親も子どもも幸せに 児童家庭支援センター相談支援員 小笠原安衣さん(29)高知市―ただ今修業中
「初心を忘れず、柔軟に対応できる相談員になりたい」と話す小笠原安衣さん(高知市新本町1丁目)
幸せの連鎖、を信じている。
お母さんが幸せなら、子どももきっと幸せになれる―と。
吾川郡いの町出身。幼い頃から子どもが大好き。母の勧めもあって保育士の道を選び、高知市内の保育園に勤務した。責任の重さや忙しさで大変だったが、とにかく園児がかわいかった。頑張れた。
でも、保育士の自分ではどうにもできない領域も見えた。
昨日と同じオムツをはいて通園してくる園児、毎日風呂に入れていない園児…。保育園で使うふとんを家で洗濯できていないこともあった。
卵アレルギーがある子どもが家庭の朝食で卵を食べ、かゆくて皮膚をかきむしり、通園後に目から涙、腕から血を流すこともあった。
園児を連れてくるお母さんは、子どもを預けて急いで職場に向かう。夕方の迎えの時も、家事に追われるお母さんたちはいつも忙しそうだった。
親を責める気持ちよりも、心配の気持ちが募った。自身も幼少期の頃、仕事と両親の介護と育児に疲れ果てる母の姿を覚えていたからだ。
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