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2022.07.15 08:40

土曜夜市の「虫くじ屋」人気―やいろ鳥

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子どもにヘラクレスオオカブトを見せる寺西勇一さん(高知市帯屋町1丁目)

子どもにヘラクレスオオカブトを見せる寺西勇一さん(高知市帯屋町1丁目)

 高知市の帯屋町アーケード街で開かれる土曜夜市に、子どもたちに大人気の「虫くじ屋」がある。小間を出すのは市内の男性会社員。「嫁さんはいい顔せんけど、当たったときの子どもたちが喜ぶ顔がうれしいきね」。毎週、景品のヘラクレスオオカブトなどを買い足して準備している。

 住宅リフォーム会社に勤める寺西勇一さん(53)=同市比島町3丁目。毎回、黄金色のクワガタや白いカブトムシなど、珍しいものも含め約400匹を用意。くじは1回500円で、1等がヘラクレス(1万円相当)、外れでもカブトかクワガタが1匹はもらえる。

 きっかけは13年前のこと。少年時代に憧れていたオオクワガタなどを買い集め、飼育を始めた。幼虫もたくさん育てる中で「そんなに虫好きなら」と夜市に店を出していた知人に誘われ、一緒に出店することになった。

 ただ、1年目は「客も集まらんし、恥ずかしくて声を掛けられんし、外れた子に泣かれて、どうしたらいいか分からんし…」。それでも、「子どもの笑顔がうれしくて。もっと子どもが喜ぶ顔を見たくて」続けてきた。

 今年の土曜夜市は新型コロナ下で3年ぶりの本格開催に。夜のアーケード街で「ヘラクレスもおるよ」「後でじゃんけん大会やるよ」。寺西さんが頭にカブトムシを載せ、道行く子どもたちに声を掛けると「本物?」「強そう」。興味津々で寄って来た子どもたちが、うれしそうに虫をつつき回る。くじに、じゃんけんにと盛り上がる。

 今年の夜市は、あと3回。「金曜の仕事終わりに夜通し準備をするのはつらい。1回目に1等が出たき、また構えないかん」と苦笑い。「もうけもないけど、喜んでくれた子どもの中から昆虫博士が出てきてくれたらえいねえ」と目を細めた。(報道部・加藤風花)

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