2022.07.13 14:07
噴火警戒レベル据え置き「違法」 御嶽山、賠償は棄却
御嶽山噴火訴訟で長野地裁松本支部に向かう原告団=13日午後1時20分、長野県松本市
長野、岐阜両県にまたがる御嶽山で、戦後最悪となる死者58人、行方不明者5人を出した2014年9月27日の噴火災害に際し、気象庁が噴火警戒レベルの引き上げを怠ったなどとして、遺族や負傷者計32人が国と長野県に計3億7600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、長野地裁松本支部は13日、「気象庁による警戒レベル据え置きは合理性に欠け、違法だ」と指摘した上で、請求を棄却した。原告は控訴の意向を示した。
山城司裁判長は、観測データから山体膨張の可能性があったのに適切な分析を行わなかったと指摘。
一方で据え置きと登山者死傷の因果関係が認められないと結論付けた。