2022.06.22 08:38
高知・物部の味「チャーテ」って?香美市住民と中学生がしば漬け復活 改良重ね福神漬けも開発、地元で販売
完成したチャーくんのしば漬け=右=と福神漬け(香美市物部町の大栃中学校)
大栃では1971年ごろ、地域の食材を使った加工食づくりに着手。梅酢やざらめで仕上げたチャーくんは、冬場の保存食などで食卓に上っていたが、高齢化などで作り手が徐々に減ったため下火になっていた。
「そういえば最近見んけど、おいしかったでね」。そんな住民の一言から、小中学校でボランティアに取り組む住民グループ「おおどち食堂」のメンバーが復活を模索。かつての記憶に加え、県の農業改良普及所などが当時配布したレシピ本を探しだし、昨年3月から大栃中学校1年生(当時)8人と試作して改良を重ねた。
1年余りを経て、しば漬けと、新たなラインアップとして開発した福神漬けとの2種類が完成。生徒がデザインしたパステル調のラベルが貼られ、奥物部ふるさと物産館の直販所「ふるさと市」で数量限定で販売を始めた。
「塩の道ウオーク」でチャーくんのおにぎりを配る生徒たち(香南市香我美町口西川の直販所「あぐりのさと」)
3年の小笠原龍一さん(14)は「地域の人のおかげで復活できた。これからもっと物部をPRできたらいいな」と笑顔。森本ちづ代表(73)は、チャーテの確保が課題としながらも「物部ならではの味を受け継いでいきたい」と張り切っていた。(深田恵衣)