2022.06.03 17:57
西田幾多郎の着想に迫る資料 「善の研究」の基か、金沢で発見
哲学者西田幾多郎の著書「善の研究」の一部の基となったとみられる資料
日本を代表する哲学者西田幾多郎(1870~1945年)の著書「善の研究」の一部の基となったとみられる資料が金沢大の図書館で見つかったと、石川県西田幾多郎記念哲学館と金沢大が3日発表した。旧制四高教授時代の講義内容が記され、著書の着想に迫る貴重な資料だとしている。
哲学館によると、資料は西田が1906年に始めた倫理学の講義内容を自ら書き留めたノートを、当時の学生が印刷し、後年に製本されたもの。「西田氏実在論及倫理学」と題され、141ページにわたる。11年に全4編で出版された「善の研究」のうち、西田が最初に書き上げた第2、3編とほぼ同一の内容という。