2022.05.30 10:11
記者へ性暴力、長崎市に賠償命令 長崎地裁、違法行為を認定
女性記者が性暴力被害を訴えた訴訟で、横断幕を手に長崎地裁に向かう原告側支援者ら=30日午前
2007年、長崎市原爆被爆対策部長を務めていた男性幹部(死亡)から取材中に性暴力を受け、別の男性幹部による虚偽情報の拡散など二次被害にも遭ったとして、女性記者が市に約7400万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、長崎地裁は30日、市に約1975万円の賠償を命じた。
天川博義裁判長は判決理由で、幹部による違法な性暴力があったと認定した上で「取材に協力する態度を示して記者に会うことを求め、性暴力に及んでおり、職務関連性がある」と市に責任があると判断した。
虚偽情報拡散についても「二次被害が生ずることがないよう配慮すべきで、市は注意義務を負っていた」とした。