2022.05.17 16:18
ロシア産木材禁輸、住宅値上げも 「ウッドショック」に追い打ち
建材として使われる合板(日本合板工業組合連合会提供)
政府がロシア産の「単板」など一部木材の輸入を禁止したため、建材や住宅のメーカーが対応に苦慮している。代わりに国産材を使ったり、社内の施工基準を見直したりして、供給維持に懸命だ。ただ、昨年来の「ウッドショック」に追い打ちとなるコストの増加で、住宅などへの価格転嫁は免れそうにない。
単板は原木を薄く切り取った木材で、林野庁によると2021年の輸入のうちロシア産が82%。大半が材質の堅いカラマツで、単板を重ねた「合板」は壁や屋根の建材となり、表面は強度の高いロシア産を使うことが多い。
合板大手セイホク(東京)の担当者は「ロシア産単板の在庫はもうない」と話す。