2022.05.17 08:40
ダンゴムシポーズ本当に安全? 揺れ対応 姿勢固定に警鐘―高知地震新聞
つかまる所がないマット上の揺れ体験。「ダンゴムシ」ではゴロゴロ転がってしまう(黒潮町の大方高)
「ダンゴムシのポーズ」は、本当に安全なのか―。県内保育園などで、地震の揺れへの備えに変化が起きている。長く教えられてきたダンゴムシなど、一律の姿勢に固定してしまうと、さまざまな状況を伴い襲ってくる激震に対応できない恐れがあるという。
4月20日。幡多郡黒潮町の大方高校で、ホームセンター「フタガミ」(南国市)の出張講義が開かれていた。2年生12人が2時間にわたって地震への備えを学んだ。
マットで体験
同社スタッフがこう問いかけた。「地震って、都合のいい場所、都合のいい時間には来ませんよね?」
「起震車に乗ったことありますか? 起震車ではしっかり固定された机につかまれますが、実際の机は固定されていない。そもそも机があるとも限りません」
用意されたのは2メートル四方のマット。高校生1人がマットに乗り、うずくまって頭を両手で覆い、ダンゴムシになった。
「さあ、いくよ」の合図で、大人が四隅をつかんで揺らす。
「うわっ!」
ある男子は大きく姿勢を崩され、頭を守っていた両手をマットについて必死で持ちこたえた。別の男子は体のコントロールを失い、ダンゴムシのように転がった。
次にスタッフが提案したのは、カエルのような姿勢。膝を折っておしりを低く下げ、両手を床について踏ん張って周囲を見渡す。
周りを見渡せる「カエルのポーズ」では踏ん張ることができた
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