2022.05.04 18:24
中国、旧指導者礼賛の文章拡散 背景にコロナ対策への不満か
3日、封鎖されたマンション敷地内でPCR検査を受ける住民=中国・上海(共同)
【上海共同】新型コロナ感染が広がる中国で、1980年代の最高実力者、故トウ小平氏や朱鎔基元首相(93)による当時の上海市での疫病対応を礼賛する文章が出回っている。台湾メディアが4日までに報じた。習近平指導部の強権的な「ゼロコロナ」政策や、ロックダウンを続ける上海市トップへの不満が背景にあるようだ。
台湾メディアの「上報」によると、文章は通信アプリ上で出回り、88年に上海市で約30万人がA型肝炎に感染したことを描いている。トウ氏が上海市を訪れて市民を安心させたことや、当時市長だった朱氏が「上海が威風を取り戻す日はすぐに来る」と宣言したことが記載されている。