2022.04.28 21:50
洋画家宮本三郎の「裸婦」発見 二重キャンバスに隠され
宮本三郎の「裸婦」と愛知県美術館の桑名彩香学芸員=28日午後、名古屋市
二重になったキャンバスをはがすと、下から見事な油彩画が―。昭和を代表する洋画家宮本三郎(1905~74)が37年に制作し、所在不明になっていた「裸婦」が、別の油彩画の下に隠されていたのを愛知県美術館(名古屋市)が発見した。隠されていた理由は不明という。
美術館によると、昨年7月に企画展の準備のため収蔵品を点検していたところ、宮本の油彩画「家族」のキャンバスが二重になっていることに気付いた。はがすと、膝を折り曲げていすの上に座る裸婦の絵が出てきた。右下に「1937」と記され、若手画家の登竜門とされる二科展に出品された「裸婦」であると判明した。