2022.04.28 19:37
線状降水帯、発生の半日前予報へ 観測網強化し、6月スタート
気象庁が6月1日から、豪雨災害の要因となる「線状降水帯」を発生の半日前に予報する取り組みを始める。海上の水蒸気量や陸上の湿度などが複雑に関係するため予測は困難とされてきたが、民間船舶の協力も得て観測網を強化し、スーパーコンピューター「富岳」の分析を駆使する。28日、同庁が明らかにした。
当面は気象情報で「九州北部」といった広範囲に発表するが、精度を向上させ2029年には市町村単位まで絞り込む計画。18年7月の西日本豪雨や20年7月の九州豪雨など大きな被害をもたらした線状降水帯の形成を事前に知らせて警戒を呼びかけ、早めの避難につなげる考えだ。