2022.04.15 20:04
文化庁、大仏殿は「故意に汚損」 東大寺の液体、成分を分析
東大寺大仏殿で、液体のようなものがかけられた跡を確認する文化庁の職員ら=15日午後、奈良市
奈良市の東大寺大仏殿(国宝)の南側で液体のようなものをかけられた跡が2カ所見つかった問題で、文化庁は15日、職員2人を現地に派遣して状況を確認した。西山和宏主任文化財調査官は取材に、2カ所は「故意に汚損された」との判断を示した上で「(築)300年を超える建物の価値を減じることをされ、非常に遺憾」と話した。
西山氏らは、跡をライトで照らしたり、においをかいだりした。寺職員らへの聞き取りも実施した。東大寺によると、甘いコーヒー飲料のようなにおいがしたという。文化庁は今後、専門家らと協力して成分の分析などを進める。
奈良署は文化財保護法違反の疑いで調べている。