2022.04.13 08:40
室戸高校女子野球チーム復活!3年ぶり9人そろった 主将「全国大会で校歌を」
練習を終え、9人全員でグラウンドにあいさつするナイン(室戸市室津の室戸高校)
室戸市室津の室戸高校女子硬式野球部に今春、新入生5人が加わり、3年ぶりに単独チームを組める9人の部員がそろった。ナインは「全国大会で勝って校歌を歌いたい」と、グラウンドで白球を追いかけている。
2013年に同好会として発足した同部は、19年7月の全国大会を最後に単独チームが組めなくなった。その後は公式戦の度に県外の高校と連合チームを組んで出場し、21年度はいずれも県外出身の2年生1人と1年生3人で活動していた。
その間も地道に、体験入学などを催しながら中学生を勧誘。そのかいあって今春、高知市と宿毛市、吾川郡いの町から野球経験者5人が入部し、スターティングメンバーが組める9人が集った。
11日は同校グラウンドで、新入生を迎えてから2度目の練習。部員は「お願いします!」と元気よくノックを受け、ファインプレーが飛び出すと「ナイスキャッチ!」と声をかけ合い、はつらつと体を動かしていた。
新入生の石崎彩心(あやみ)さん(15)は「体験入学をしたときから、いい雰囲気だなって感じていた。先輩は優しいし、寮生活も楽しい」と、早くもチームに溶け込んだ様子。2年の柴嵜双愛(ふあ)さん(16)は「部員が増えて活気にあふれてます。これからは練習試合もできるので、わくわくしています」と充実感いっぱいに笑顔をはじけさせた。
チームを率いる3年の主将、藤本愛美さん(17)は1年時、当時の3年生が引退した後はたった1人で連合チームに加わるなど、最も苦しい時期を経験した。
「心細く感じることもあった。やっと、9人そろいました」としみじみ話し、「全国大会で室戸高校として勝ちたい。校歌を歌う夢をかなえて、今までサポートしてくれた顧問の先生や両親に恩返ししたい」と力を込めていた。
同校は、今春創設された中四国女子硬式野球14チームによる「ルビー・リーグ」に出場。16日に安芸球場で行われるリーグ開幕戦で高知中央高と対戦し、新チームとして初めての公式戦に臨む。(板垣篤志)