2022.03.29 08:37
ホタル幼虫 星空と競演 高知県宿毛市
約15分間の光を重ねると、星とホタルの幼虫の軌跡が浮かび上がった(宿毛市内)
闇夜にうごめく地上の星―。宿毛市内で、ホタルの幼虫が川や水路から上陸し始めた。成虫ほどの光量はないものの、おしりをほのかに光らせながら、民家の塀や道路へとゆっくり上っている。
水中で育つ幼虫は、3月下旬から雨上がりの日などに上陸し、地中で繭を作る。30~40日でさなぎになり、さらに10日ほどしてから成虫になるという。
26日夜は日中の強い雨が上がり、幼虫が活発に動く絶好の条件。田んぼの水路近くでは、民家のブロック塀に無数の光が明滅していた。
舗装された道路にもたくさんの幼虫がはっていて、気付かないとうっかり踏みそうになる。長時間露光で写真に収めると、はかない光跡が浮かび上がった。
降り注ぐ星に負けじと、地上で瞬く命の光。同市内では、早ければ5月上旬にも成虫の乱舞が見られそうだ。(新妻亮太)