2022.03.22 19:48
「バトン渡す相手育った」 iPS所長退任の山中氏
報道各社の取材に応じる京都大の山中伸弥教授=22日午後
京都大iPS細胞研究所の所長を今月末で退任するのを前に、山中伸弥教授が22日、報道各社の取材に応じ、退任は「人生最大の決断の一つ」とした上で「バトンを渡す相手が何人も育ってくれた。予想を超える喜びだ」と充実した表情で語った。
所長として、臨床用の人工多能性幹細胞(iPS細胞)製造や職員の雇用確保に奔走した日々を振り返り「やりがいばかりで、かけがえのない出会いがあった」と述べた。
iPS細胞の実用化に向けては「10以上のプロジェクトが臨床段階に来ている。ここからが本当の勝負だ」とし、所長の職は「臨床応用を目指している方がふさわしい」と後任にエールを送った。