2022.03.16 14:04
小松基地の飛行差し止め認めず 騒音訴訟、過去分の賠償のみ命令
小松基地騒音訴訟の控訴審判決後、名古屋高裁金沢支部前で旗を掲げる原告側関係者=16日午後
航空自衛隊小松基地(石川県小松市)の周辺住民らが、米軍機と自衛隊機の一部時間帯の飛行差し止めと騒音被害の賠償を国に求めた「第5、6次小松基地騒音訴訟」の控訴審判決で、名古屋高裁金沢支部は16日、一審金沢地裁判決を支持し、飛行差し止め請求を退けた。結審時までの過去分の賠償として約23億7900万円の支払いを国側に命じる一方、将来分の請求は不適法として却下した。全国7基地の騒音被害を巡る訴訟の一つで、過去の最高裁判断を踏襲した。
蓮井俊治裁判長は判決理由で、自衛隊機運航は「防衛大臣の公権力の行使に当たる」と述べ、民事上の訴えは不適法として却下した。