2022.03.11 10:33
震災11年、亡き人へ祈り 政府は追悼式開かず、避難今も
東日本大震災から11年を迎え、福島県浪江町請戸地区の海岸に昇る朝日。卒塔婆が立てられていた=11日午前5時59分
約2万2千人の犠牲者を出した戦後最悪の自然災害、東日本大震災から11日で11年となった。岩手、宮城、福島の被災地では、早朝から人々が亡き人を思い、合掌した。政府主催の追悼式は10年の節目だった昨年が最後で、岸田文雄首相は午後の福島県主催の式典に出席する。東京電力福島第1原発事故などにより、全国で約3万8千人が今も避難生活を続ける。
福島県では今年春、帰還困難区域の一部で避難指示が解除される予定だが、住民の帰還が進むかは見えない。第1原発の廃炉では溶融核燃料(デブリ)の取り出しなど難題が多く、来春にも始まる処理水の海洋放出では新たな風評被害も懸念される。