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2022.03.11 08:34

タバコ乾燥小屋が交流の場に 高知県大月町、延べ200人で改修 集落活動やお接待も

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憩いの場へと改修されたタバコ乾燥小屋(写真はいずれも大月町赤泊)

憩いの場へと改修されたタバコ乾燥小屋(写真はいずれも大月町赤泊)

 幡多郡大月町赤泊で有志が進めていた、古いタバコ乾燥小屋の改修に目鼻が付いた。計画が動きだしてから約7年。外壁の塗り直しや床の舗装など、再生には町内外の延べ200人以上が関わった。4月にお披露目する予定で、関係者は「お遍路さんや住民の交流拠点にしたい」と喜んでいる。

 地域の魅力を再発見しようと有志が「赤泊の未来を考える会」(奥田守会長)を立ち上げたのは2015年。約50年前まで使われていたという遍路道沿いに立つ小屋を、お遍路さんが立ち寄れる憩いの場に再生することにした。

床面の舗装など作業には県外からも多くの学生らが参加した(2020年8月)

床面の舗装など作業には県外からも多くの学生らが参加した(2020年8月)

 改修作業は18年ごろにスタート。年3、4回のペースで、建築家や左官職人らの手ほどきを受け、同会メンバーのほか県内の大学生や幡多地域の高校生らも作業に加わった。

 昨年は、空き家改修に取り組む高知工科大の学生団体「ワベール」も加わり、ベンチやテーブル、ドアを作り、小屋に設置した。今月5日は、ワベールのメンバーのほか県外の職業訓練校に通う学生ら10人余りが参加。建物上部の外壁をしっくいで塗り固め、外観が仕上がった。

 15年当初、工科大生だった頃から小屋の再生に関わる国分将吾さん(28)=名古屋市=は毎回、県外の知人らを誘って作業に参加。「大月までの道中と作業を通じて、人のつながりができたのがうれしい」と振り返る。

内部には木製のベンチとテーブルを設置した(昨年12月)

内部には木製のベンチとテーブルを設置した(昨年12月)

 区長でもある奥田会長(63)は「若い人が地区に関わってくれてありがたい。これからは、週1回でもお遍路さんを接待するとか、集落の活動の場にしたい」と笑顔で話した。

 毎年4月中旬に開く地区行事「磯遊び」でお披露目する予定。今後も、必要に応じて内装などに手を加えていくという。(新妻亮太)

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