2022.03.10 18:35
震災契機、供給網を見える化 自動車大手、半導体不足で効果
東日本大震災を契機に、自動車業界ではサプライチェーン(供給網)強化が一気に進んだ。部品メーカーの被災で生産全体が止まった経験を糧に、数十万点にも及ぶ部品を扱う生産拠点の情報を「見える化」し、工場の耐震性能も向上。生産停止に直結する部品の在庫を厚くして調達手段も増やすことで、震災以来の大規模減産となった昨年からの半導体不足の影響抑制に効果を発揮した。
震災では東日本の自動車部品工場が被害に遭い供給網が寸断された。半導体大手ルネサスエレクトロニクスの那珂工場(茨城県ひたちなか市)は被害が甚大で、トヨタ自動車など各社の工場が軒並み停止した。