2022.03.03 13:43
DNAデータ抹消訴訟、請求棄却 「保管事実ない」と名古屋地裁
取り調べで採取されたDNA型情報などを不起訴後も警察が法的根拠なく保管しているのはプライバシーを侵害し違憲だとして、名古屋市の50代女性がデータ抹消などを国に求めた訴訟で、名古屋地裁は3日、「保管した事実を認められない」として請求を棄却した。
加島滋人裁判長は判決理由で「警察署は女性の口の中の細胞を保管していたが、必要がなくなったことから廃棄している」と指摘。削除した時点で警察が伝えるべきだとの女性の主張も「告知すべき義務はない」と退けた。
判決によると、女性は名古屋市の条例違反の疑いで愛知県警の取り調べを受け、2014年8月にDNAなどを採取された。