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2022.03.03 08:35

美景守れ!国の名勝「入野松原」再生へ 高知県黒潮町、松くい虫対策 専門家と計画策定

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松くい虫の被害状況を確認する関係者(黒潮町入野)

松くい虫の被害状況を確認する関係者(黒潮町入野)

 幡多郡黒潮町が、国の名勝「入野松原」の松くい虫対策に本腰を入れる。近年の被害拡大を受け、新たに専門家と連携して再生計画を策定する方針で、関連事業費877万円を盛り込んだ2022年度当初予算案を4日開会の町議会3月定例会に提出する。

 入野松原は同町入野の海岸沿いに町有林14ヘクタール、国有林35ヘクタール、県有林2ヘクタールが広がる。町海洋森林課によると、松くい虫の被害は長年あり、例年400~500本が枯れていた。しかし、17年に千本を超えるなど深刻化し、19年は最多の約2500本が枯れたという。

 町や県、国は薬剤散布や幹への直接注入、枯れた松の伐倒などを実施。20年の被害は約450本、21年は約300本に減った。ただ何が奏功したのかははっきり分からず、再び被害が拡大する恐れもあるという。

 22年度は学術的視点から対策を練ろうと、松くい虫被害を研究する森林総合研究所東北支所(盛岡市)と協力。薬剤散布などの対策と並行して松の現状調査を行い、費用対効果も踏まえた効率的な保全方法を探る。

 2日には町や四万十森林管理署、県幡多林業事務所などの関係者26人が現地を視察。同課の担当者は「さまざまな角度から専門家と協議し、再生計画を作りたい」としている。(河本真澄)

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