2022.02.24 18:57
2児殺害、母親に心神喪失で無罪 那覇地裁「病的な衝動性に支配」
沖縄県宮古島市の陸上自衛隊駐屯地の宿舎で昨年2月、5歳の長男と3歳の次男を殺害したとして殺人罪に問われた母親(40)の裁判員裁判判決で、那覇地裁は24日、当時心神喪失状態だったとして無罪を言い渡した。求刑は懲役8年だった。
小野裕信裁判長は、息子2人の発達の遅れから将来を悲観し、無理心中を図ろうとしたと認定した一方、長男のささいな言動をきっかけに、連絡を取り合っていた自衛官の夫に相談もせず殺害に及んだことを、思考に飛躍があると指摘。「抑うつ障害による病的な衝動性に支配され、行動を制御する能力が失われていたことが強く疑われる」と述べた。