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2022.02.11 18:24

羽生、苦手だった新ルールに対応 演技時間4分に短縮も3位

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 フィギュアスケート男子フリー 羽生結弦のフィニッシュ=10日、北京(共同)

 北京冬季五輪で10日、フィギュアスケート男子で94年ぶりの五輪3連覇を狙った羽生結弦(ANA)は、フリーで大技のクアッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦したが失敗して転倒。4位にとどまったが、ショートプログラム(SP)の8位から巻き返した。27歳のベテランになった前五輪王者は、2018年の前回平昌冬季五輪後のルール変更に苦しんだ時期もあったが、新ルールに対する苦手意識を克服し、フリーでは3位と存在感を十分に示した。


 国際スケート連盟は、平昌五輪後にフリーの演技時間を4分半から30秒短縮して4分とした。技術要素がより短時間に凝縮されることになった。ぜんそくの持病を持ち、体力面が課題の羽生にとっては楽になるようにもみえたが、実はせわしくなったフリーにやりづらさを感じていた。


 ルール変更によりジャンプの数が8から7に減ったが、羽生は「4分の方が(体力的に)きついし、忙しい」と語る。ジャンプ一つに約10秒を要するとされ、少なくなった1回分を差し引いて実質的に20秒減った状況で各要素を詰め込むからだ。18~19年シーズンからの2季は一度もフリーで全ジャンプを成功する演技がなかった。


 20年秋、羽生はスケート靴の研磨を託す吉田年伸氏に「もうちょっと疲れないように滑りたい」と求めた。エッジ(刃)が氷をかみすぎて滑走に余分な力を取られていると感じ、切れ味を微調整。迎えた同年12月の全日本選手権はフリーの全ジャンプで加点を得て圧勝した。


 もちろん体も鍛えつつ、道具を含めた全てにこだわって4分の演技に自らを合わせた。北京五輪のフリーは、難易度が高い冒頭の2度のジャンプを失敗したが、4回転トーループなど基礎点が1・1倍になる後半の3度のジャンプを全て決め、時間短縮への対応能力を見せた。(共同=吉田学史)

(c)KYODONEWS

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