2022.02.10 10:08
法務局、刑法抵触は「個別判断」 内密出産、出生届提出は保留に
熊本地方法務局前で取材に応じる慈恵病院の蓮田健院長=10日午前、熊本市
熊本市の慈恵病院が導入した事実上の「内密出産制度」の利用を望み出産した10代女性の子どもの出生届を巡り、熊本地方法務局は10日、病院による熊本市への代理提出が刑法に抵触するかどうかは、捜査機関の個別判断になるとの見解を示した。これを受け、病院は早ければ14日としていた代理提出を保留する。
10日、法務局との面会後、病院が明らかにした。法務局は回答の中で、出生届の提出をしなくても、市区町村長の職権で戸籍の記載ができると指摘。「子の出生日や出生地を市区町村に提供してほしい」と求めた。
病院は子どもに不利益が生じないかなどを熊本市と協議し、今後の方針を決める。