2022.02.06 15:43
カメムシの求愛、あの手この手 雌の見る目厳しい?
互いの触角で触れあうナナホシキンカメムシ(森林総合研究所の向井裕美主任研究員提供)
カメムシの一種ナナホシキンカメムシは、体を震わせたり相手の周りを動き回ったり、触角で触れ合ったりと「あの手この手」で求愛していると森林総合研究所と弘前大のチームが6日までに発表した。求愛は雄から始まって平均16分ほど続き、長いと約1時間に及んだ。複雑な手段によるコミュニケーションは、哺乳類や鳥類で見られるが昆虫では極めて珍しい。
同研究所の向井裕美主任研究員は「短い繁殖期間でより良い雄を選ぶため雌の見る目が厳しくなり、雄のアピールも過度になっていったのではないか」と推測。目に見える動きや振動に加え、化学物質を出して味覚に訴え掛けているとみられる。