2022.02.04 19:34
クマの歯のアイヌ装飾品出土 青森、南部氏拠点跡で
青森県南部町の「聖寿寺館跡」から出土した、クマの犬歯を加工した中世アイヌ文化の装飾品(同町教育委員会提供)
青森県南部町教育委員会は4日、戦国大名の南部氏が15~16世紀前半に拠点を置いた聖寿寺館跡(同町)から、クマの犬歯を加工した中世アイヌ文化の装飾品が出土したと発表した。クマの爪を用いた装飾品は北海道上ノ国町の勝山館跡で出土しているが、クマの歯を利用したものが見つかったのは国内初としている。
昨年5月に見つかった犬歯は、縦6・8センチ、横2・2センチ。中央にひもを通すための穴があり、小型の刀のさやに付ける装飾や首飾りとして使われたとみられる。
南部氏とアイヌのつながりに関する文献はほとんどないが、アイヌの人々が何らかの役職に就いていたと考えられるという。