2022.02.03 16:01
高裁判決に誤り、審理やり直し 裁判官、弁論関与せず署名
運送会社の元従業員2人が未払い賃金の支払いを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(深山卓也裁判長)は3日、手続き上のミスを理由に二審東京高裁判決を破棄し、審理を高裁に差し戻した。
民事訴訟法は「口頭弁論に関与した裁判官が判決を言い渡す」と定めているが、高裁の判決には、弁論に関与していない裁判官の署名押印があった。深山裁判長は「民訴法に違反しており、差し戻すのが相当だ」と述べた。
一審さいたま地裁は2020年3月、会社側に約1千万円の支払いを命令。高裁は21年3月の判決で一審判決を変更し、支払額を約370万円に減らした。双方が上告していた。