2021.12.16 18:06
アスベスト禍、企業を集団提訴へ 元労働者ら、国とは和解成立
和解成立後に記者会見する井上聡弁護士(左)と原告=16日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
建設現場でアスベスト(石綿)を吸い、健康被害を受けた首都圏の元労働者や遺族が国と建材メーカーに損害賠償を求めた訴訟は16日、原告の大半に当たる102人に国が総額約11億8千万円を支払うとの和解が東京高裁(矢尾渉裁判長)で成立した。メーカーに対する請求や、一部原告と国の間の訴訟は継続する。
原告側は記者会見し、メーカーを相手取った新たな集団訴訟を2022年5月ごろにも起こす方針を明らかにした。
国の責任を認めた今年5月の最高裁判決を受けて国と原告団・弁護団が基本合意書を交わし、各地で和解が続いている。