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2021.11.28 08:33

ここは天空の城?高知県四万十町下津井で「冬もうし」牛鬼が光差す山里歩く

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霧を照らす光を浴び、めがね橋を渡る牛鬼(四万十町下津井)

霧を照らす光を浴び、めがね橋を渡る牛鬼(四万十町下津井)


 高知県高岡郡四万十町下津井の仁井田神社大祭「冬もうし」がこのほど行われ、全長8メートルの牛鬼が山里を練り、家内安全や豊作を祈願した。

 江戸時代に愛媛の宇和島から伝わったとされる伝統行事。しかし地区人口は約20年で50人台にまで半減し、近年は町内外から担ぎ手の〝助っ人〟を募って続けている。

 今年は、近くにある水力発電所を縁として、四国電力の社員約20人が協力し、出身者を含む約30人が交代で担いだ。

 牛鬼は25日朝に神社を出発。鳴き声になぞらえた「ブォー」という竹笛が響く中、森林軌道跡の3連アーチ橋(めがね橋)を渡ると、こけむした橋に光が差し、スタジオジブリのアニメに描かれた天空にも似た光景が広がった。

 家々で料理の振る舞いを受ける担ぎ手らは、先導役に「急げ、走れ」とせかされ、四万十川支流の梼原川に架かる下津井橋や田畑へ。

 みこしが練り歩く御神幸(おなばれ)や小中高生らの花取り踊り、直径約30センチの「一升餅投げ」も行われ、多くのカメラ愛好家が熱心にシャッターを切るなど、山里は終日にぎわった。

 牛鬼を担いだ地区出身の同社員、下本誠矢さん(22)は「昨年は新型コロナウイルス禍で十分な祭りができなかった。代々受け継がれてきた祭りを、自分たちの力で大事に続けたい」と話していた。(小林司)

高知のニュース 四万十町 伝統行事・祭り

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