2021.11.02 08:36
【2021衆院選 高知】当選4氏 抱負を語る 高知新聞社編集局長インタビュー
首都圏と格差是正 尾﨑正直氏(自民・高知2区)
デフレ対策本腰で 山本有二氏(自民・比例四国)
高知に働く場所を 山崎正恭氏(公明・比例四国)
第49回衆院選で、自民党は単独で絶対安定多数を獲得し、公明党とともに強い政権基盤を確保した。高知新聞社は1日、県内2小選挙区を勝ち抜いた2人と、比例代表四国ブロックで議席を獲得した高知県関係2人を本社に招き、戦いの感想や政策課題、今後の政権運営などを聞いた。(聞き手=山岡正史・編集局長)
【選挙戦】
■総括
―選挙区の2人は圧勝した。
尾﨑 厳しい戦いだった。最後は圧勝という形になったが、高知2区の野党共闘には結束力の強さと迷いのなさがある。それに対抗するため、自民支部や後援会、市町村長に大変お世話になった。知事を退任して2年間、地域を回って一軒一軒を訪ねた。地域の成功話の裏にある厳しさや努力も学べて有意義だった。
―知事から国会議員1年生になる。
尾﨑 知事時代の取り組みを加速させ、地方をもっと重視する国政に転換させたい。(1年生議員として)雑巾がけの覚悟はできている。都会の議員数が増える中、地方が大事だという仲間を募っていきたい。
―中谷さんは11選を果たした。
中谷 新型コロナウイルス下の選挙。1年半近く高知に帰れず、選挙中もなかなか集会ができなかった。リモートで議員や市町村長と意見交換するなど工夫し、時代が一つ進んだ気がする。野党は国会で批判ばかりで、政策は具体性を欠き、財源も考えていない。選挙のための結束なら野合と言われても仕方ない。選挙結果は、緊急事態の中で精いっぱい対応した与党への評価だと思う。
―山本さんは比例単独に転出し、早々と当確を決めた。
山本 比例名簿1位は正直予想していなかった。県内首長が(上位処遇の)要望書を作って、岸田文雄首相に渡してくれたことは感謝以外の何物でもない。党県連のフォローもあり、私を助けてくれる「救命胴衣」がたくさんあった。
―自民は甘利明幹事長が選挙区で敗北するなど「政治とカネ」に厳しい審判が下った。
山本 議席は減らしたが、単独過半数を維持しており、安定した政治ができる。第一の勝因は足元のコロナ収束。与党が対策をしっかりやったことが評価された。また、所得や地域間で生じた格差について、他党が自民を批判する中、与党が誠実な姿勢を見せた結果だと思う。
―公明は少し増えた。
山崎 「自公政権にお灸(きゅう)を据えないかん」という厳しい声も聞いたが、(政権が)ひっくり返るのは困るという声もあった。自民党総裁選で各候補が熱心に議論し、風が変わった。あとはやはりコロナの収束だ。不安定な時代に、今まで信じた自公に託すか、新政権にするかで選んでいただけた。
…