2021.10.29 18:22
三菱重工、黒字120億円 9月中間、量産品事業回復
開発を凍結しているスペースジェットの試験機=20年3月、愛知県営名古屋空港
三菱重工業が29日発表した2021年9月中間連結決算は、純損益が120億円の黒字(前年同期は570億円の赤字)だった。黒字は2年ぶり。フォークリフト向けエンジンなど量産品事業が回復し、国産初のジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)の開発凍結によるコスト削減も寄与した。売上高は前年同期比0・3%増の1兆6637億円だった。
量産品事業は、新型コロナウイルス流行前に近い水準まで売り上げを戻した。一方、主力の米航空機大手ボーイング向け部品事業は、想定よりも需要が減少。国際線の旅客機需要の回復が遅れているほか、品質問題を抱える中型機「787」の減産が響いた。