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2021.10.25 08:00

小社会 シマフクロウとサケ

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 アイヌ民族にとってシマフクロウは守り神だという。大きな目で村を見張り、危険を知らせると信じられてきた。そんな「神謡」を伝える絵本に「シマフクロウとサケ」(宇梶静江さん作)がある。

 村の海の沖合に神の魚、サケの群れがやってくる。先頭のサケがシマフクロウを敬うよう告げるが、どん尻のサケたちは「そんな目玉の大きなものが神だなんて」。侮辱されたシマフクロウは腹を立て、海を干上がらせた。

 だが、苦しみ、悔やむサケの姿に思い直し、怒りを鎮めて海を元に戻す―。アイヌの世界では火も水も風も動物や植物も、神様として人間を助けてくれる存在。神謡は相手を見掛けでばかにする愚かさや、他者を敬う大切さを今に伝えている。

 北海道発でこの秋、海の異変がまた報じられている。太平洋岸で赤潮が発生し、サケやウニが大量死。大量に発生した植物プランクトンが出す物質は、魚のえらの細胞を壊して呼吸困難にさせるという。

 そもそも不漁の長期化が心配される魚は少なくない。サケ類やサンマの昨年の漁獲量は過去最低。ここでも地球温暖化の影響がいわれる。環境変動に伴って海水温が急に上がったり、海流が変化したり。食卓を彩るサケもサンマも秋の季語だが、この先が不安になる。

 衆院選。与野党の責任ある温暖化対策、エネルギー政策も聞きたい。シマフクロウやサケといった神々も危険を知らせているに違いない。


10月25日のこよみ。
旧暦の9月20日に当たります。ひのえ うま 六白 仏滅。
日の出は6時18分、日の入りは17時21分。
月の出は20時17分、月の入りは10時18分、月齢は18.7です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で1時57分、潮位32センチと、13時59分、潮位100センチです。
満潮は8時35分、潮位169センチと、19時35分、潮位172センチです。

10月26日のこよみ。
旧暦の9月21日に当たります。ひのと ひつじ 五黄 大安。
日の出は6時19分、日の入りは17時20分。
月の出は21時04分、月の入りは11時13分、月齢は19.7です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で2時31分、潮位39センチと、14時30分、潮位109センチです。
満潮は9時17分、潮位159センチと、20時00分、潮位163センチです。

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