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2021.06.26 20:01

麻痺(まひ)がないのに動かない、パーキンソン病について【こうち医療ウォッチ】高知記念病院

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麻痺(まひ)がないのに動かない、パーキンソン病について

高知記念病院 神経内科 吉村公比古 医師【略歴】 昭和62年 宮崎医科大学卒業 平成22年 南国病院 副委員長 令和3年 高知記念病院 神経内科 

高知記念病院 神経内科 吉村公比古 医師
【略歴】 昭和62年 宮崎医科大学卒業 平成22年 南国病院 副委員長 令和3年 高知記念病院 神経内科 

肺炎で亡くなる高齢者の最も多い死因は誤嚥(ごえん)性肺炎です。これは人間が他の動物と違い、コミュニケーションとしても言葉を発する必要から、空気の通り道と食物の通り道が交差する解剖学的構造となったことが一因です。決死的交差点ともいわれます。
 私たちの扱う神経内科領域の疾患(筋委縮性側索硬化症、パーキンソン病)や、脳血管障害(心原性脳塞栓=そくせん=症、脳出血)なども嚥下障害からの誤嚥性肺炎が致命傷になります。肺炎は抗生剤治療で回復しても、経口摂取ができなくなると、嗅覚や味覚の刺激が直接脳に入らなくなるために一気に病状が進行します。このため嚥下造影検査など行い、水分にとろみをつけたり、全がゆやミキサーがゆ、ソフト食やペースト食など、病気の進行に合った食形態を決め、必要なら胃瘻(いろう)造設など行い栄養剤の注入と併用しながら口から食べるという行為をできるだけ長く維持した方が、治療経験上生命予後も各段によいです。嚥下障害が見られる場合、原因疾患の診断含め、一度神経内科に相談してください。













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