2021.08.21 08:35
沿岸漁船に自動で津波警報、高知県が全国初の運用 24時間態勢
沿岸漁船は日の出前後から操業するため、未明のうちに母港を出て漁場に向かうことも多い。これまでは、各漁協や県漁協支所が無線局となり、職員らと出漁中の漁船が連絡を取ってきた。
しかし、職員が不在となる夜間などは災害警報が発信できない。さらに、通信作業のために事務所を訪れる職員が津波の危険にさらされる恐れもあった。
このため県は2019年度に、土佐清水市と高岡郡佐川町、室戸市の3カ所の高台に海岸局を、高知市の県漁協本所にキー局の送受信設備を計約1億3千万円で整備した。今年6月25日に県漁協が総務省から無線免許を受けて運用を始めた。
沿岸で漁をする本県の漁船
海上保安部が出す気象警報なども発信するといい、各漁船は早期に情報を得て、状況に応じて対策を講じることができる。県漁業管理課は「漁業者への説明会や定期的な訓練を行って、システムを周知していきたい」としている。(八田大輔)