2021.08.12 08:47
今日の気持ちは楽しい?悲しい?児童生徒が毎朝タブレットに入力 高知県教委、心の把握へ2学期導入
子どもの心を知るツールの一つとして導入される「きもちメーター」
県内では本年度から小中学校に1人1台の端末が整備され、授業での活用がスタートしている。大阪市では2017年度からいじめや不登校の未然防止などを目的に同様の取り組みを行っており、これを参考に県教委がアプリ開発を業者に委託した。
アプリ名は「きもちメーター」。
子どもたちがタブレット端末を起動すると、画面に「うれしい。たのしい」「すっきりしない。こまった」「つらい。かなしい」「イライラする。おこってる」の四つの気持ちを表す絵文字ボタンが現れ、選ぶ仕組み。肯定、否定をはっきりさせるため、「普通」はなくした。
入力結果は学校の情報基盤に蓄積され、全教員が自分の端末で確認できる。
県教委は「先生が子どもを見る目が大事なのは変わらない。ただ、サインを表に出さない子もおり、その子の気持ちに気付くきっかけになる。客観的な物差しが増える」と説明。新型コロナウイルス下のマスク着用で、表情が読み取りにくい現状の助けにもしたいという。
県教委は、各校で運用が始まれば、活用例や不登校の子どもの傾向などを集約し、効果的な使い方を研究する考え。将来的には、蓄積したデータを活用し、ほかのアンケート結果や出席状況などと掛け合わせた分析を行うことも視野に入れており、「不登校やいじめの早期対応につなげたい」としている。(宮崎順一)