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2008.02.05 08:00

漁の詩 高知の漁業最前線

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 「漁」と書いて「すなどり」と読む。魚や貝をとる人、すなわち漁師のこと。万葉集にも出てくる古語だ。土佐も太古から漁が人々の暮らしを支えてきた。現在も高知県基幹産業の一つには違いないが、魚価下落や燃料高騰、後継者不足に悩まされ続けている。高知の漁業の「今」を現場から報告したい。

 第一部は足摺沖で釣り上げられたメジカが節に加工され、都市で消費されるまでを追う。そこからは土佐の節作りの盛衰、伝統のだし文化の復権を願う人々…、さまざまな世界が見えた。

 第二部では、宗田節に注がれる全国の関係者の視線とともに、基幹産業として見直し食育にも生かそうという地元の機運にスポットを当てる。キーワードは「だし文化の復権」。化学調味料やファストフードに席巻され、食卓から消えつつある節の復活に懸ける人たちの思いを紹介したい。

 連載第三、四部では、第123佐賀明神丸に同乗した経験、一本釣りという産業の取材を重ねるうちに、見えてきたもの。伝統漁法を支える男たちの技術と意地、効率に勝る網漁法との確執、世界的な魚の争奪戦、カツオ資源の現状、日本の水産行政の矛盾…。カツオと私たちを取り巻く現況を報告する。

 われわれ日本人の食文化の基盤となったカツオ資源と、土佐の「お家芸」ともいえる一本釣り。風の中で揺らめく二つの灯を守るために、何が必要なのか。連載第四部では引き続きカツオを取り上げ、日本漁業が抱えるひずみにも焦点を当ててみたい。(地域報道部・福田仁)

【2008年02月05日~2009年05月29日まで連載】

新聞本紙に掲載した連載・特集のまとめ読みページです。
※文中の組織名やお名前、年齢、肩書きなどはすべて、掲載当時のものです。

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