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2024.05.12 05:00

小社会 母の日にトルコギキョウを

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 福山雅治さんの代表曲の一つに「誕生日には真白な百合(ゆり)を」(2013年)がある。自らの親への思いをユリの花言葉に託して歌い上げたバラードで、結婚式などでもよく歌われているそうだ。

 実は高知県にはありがたい曲でもある。なぜなら本県は全国屈指のユリの産地で、恐らくこの曲がギフト需要に一役買ってくれているから。親子の愛の歌に経済を重ねるのは無粋だが。

 さて、きょう「母の日」のギフトとなるとやはりカーネーションが定番だろう。ただ、花の好みも多様化していると先日の本紙にあり、その中にトルコギキョウが挙がっていた。

 名前はキキョウながらリンドウ科のこの花も、ユリと並んで本県で栽培が盛ん。栽培技術が進化した結果、見栄えの良さ、色や形の多彩さはバラなどとも遜色ない。加えて日持ちが良く、長く楽しめるのが魅力だという。

 県内の花卉(かき)業界も、コロナ禍で厳しい経験をした。商況がなお回復途上の中、トルコギキョウが高知の「母の日の花」として浸透することは、生産者の支えになるかもしれない。円安で輸入花は仕入れにくく、2024年問題で運賃も高騰中。そんなご時世にも「花の地産地消」は合う。

 「母の日にはトルコギキョウを」。曲のタイトルにするにはひねりがないが、地元で呼び掛けるのはありかも。「優美」「すがすがしい美しさ」「感謝」「良い語らい」…。花言葉も、母の日にぴったりだ。

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