宿毛市で地震後の片付け　学校は再開

2024.04.24 05:00

宿毛市で地震後の片付け　学校は再開　

高知新聞社

破損した屋根をブルーシートで覆う作業があちこちで見られた（宿毛市中央６丁目）

　４月(がつ)１７日夜(にちよる)の地震(じしん)で、震度(しんど)６弱(じゃく)の揺(ゆ)れに見舞(みま)われた高知(こうち)県(けん)宿毛(すくも)市(し)では、４月(がつ)１９日(にち)も住民(じゅうみん)は壊(こわ)れた家具(かぐ)の片付(かたづ)けや清掃(せいそう)に追(お)われました。一方(いっぽう)、４月(がつ)１８日(にち)に休校(きゅうこう)した小中学校(しょうちゅうがっこう)には２日(にち)ぶりに子(こ)どもの声(こえ)が響(ひび)きました。傷(きず)あとを残(のこ)しつつ、街(まち)は日常(にちじょう)へとゆっくり進(すす)んでいます。

　宿毛(すくも)市(し)の宿毛(すくも)小学校(しょうがっこう)では校舎(こうしゃ)に大(おお)きな損傷(そんしょう)はなかったものの、入(い)り口(ぐち)そばのアスファルトに数(すう)センチの段差(だんさ)ができました。４月(がつ)１９日(にち)はマットを敷(し)いて、児童(じどう)を迎(むかえ)えました。

　「おはよう。大丈夫(だいじょうぶ)やった？」。校舎(こうしゃ)入(い)り口(ぐち)で、段(だん)松(まつ)淑子(よしこ)校長(こうちょう)（５６）が一人(ひとり)一人(ひとり)に声(こえ)をかけていきました。

　「大丈夫(だいじょうぶ)！」「寝(ね)よって気(き)づかんかった」。そんな明(あか)るい返事(へんじ)に交(ま)じり、「食欲(しょくよく)がなくなった」「家(いえ)の片付(かたづ)けが大変(たいへん)やった」とうつむき加減(かげん)の児童(じどう)もいました。

　段(だん)松(まつ)校長(こうちょう)は「怖(こわ)い思(おも)いをした子(こ)もいるので注意(ちゅうい)して様子(ようす)を見(み)ていく。余震(よしん)があっても、訓練(くんれん)に従(したが)ってパニックにならないようにしたい」と気(き)を引(ひ)き締(し)めていました。

　住宅街(じゅうたくがい)では、割(わ)れた瓦(かわら)や植木鉢(うえきばち)を片付(かたづ)ける市民(しみん)の姿(すがた)がそこここに見(み)られました。

　業者(ぎょうしゃ)に頼(たの)んで、屋根(やね)にブルーシートを掛(か)けてもらっていた女性(じょせい)は「さらに瓦(かわら)が落(お)ちて、他(ほか)の人(ひと)に被害(ひがい)が出(で)たら大変(たいへん)。雨(あめ)になる前(まえ)にできてよかった」。別(べつ)の業者(ぎょうしゃ)は「修理(しゅうり)や見積(みつ)もりなど依頼(いらい)が２０件(けん)以上(いじょう)。とても対応(たいおう)しきれない」と話(はな)していました。

　４月(がつ)１７日夜(にちよる)以降(いこう)、震度(しんど)１以上(いじょう)の余震(よしん)は４月(がつ)１９日(にち)午後(ごご)９時(じ)までに３６回(かい)を数(かぞ)えました。自営業(じえいぎょう)の７０代(だい)女性(じょせい)は「家(いえ)が古(ふる)く、もう一度(いちど)揺(ゆ)れたら１階(かい)は危(あぶ)ないと言(い)われ、２階(かい)で寝(ね)ている」と話(はな)していました。

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