2024年 05月02日(木)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

2024.04.02 08:45

小さな話題にも光を 「三和を良くする会」副会長・岡田哲夫さん(76)南国市―私と高知新聞

SHARE

 「新聞に取り上げられることで、その話題が地域の人の口に上る。新聞は地域の元気の源ですよ」

 気になるニュースやコラムを蛍光ペンで囲い、時折読み返す。「日々流れるテレビやネットと違って、手元に紙で残るのがありがたい」。柔和なまなざしで、日々紙面をめくる。

 宮崎県串間市出身。高知大学教育学部を卒業後、開校間もない付属養護学校に赴任し、23年間教員を務めた。県教委職員や江の口養護学校高知医大付属病院分校の教頭も務めた経歴から、教育や福祉のニュースに自然と目が行くという。

 地元の三和小学校は津波浸水が想定され、統合や再編の議論が続いている。県内各地の学校統廃合を巡る記事には「地域が寂れてしまうという地域論と、一定の人数で授業を受けさせたい教育論のぶつかり合いです。私たちは新聞でしかそうした情報をつかめない。他の地域にどんな声があり、どうやって解決していくか注目しています」。

 地域を元気づける新聞の役割には期待を寄せる。同校の廊下には「読もっか」に投稿した児童の記事が張り出され、「子どもの励みになるだけでなく、親や祖父母、地域の人も見ていてくれて、『載っちょったね』と話題が広がっていくんです」。記事の中では、地域の困りごとや活性化に取り組む人の姿など「これまで光を当ててこなかった話題をもっと取り上げてほしい」と話す。

 先の大戦時、新聞を含む報道は大本営発表に従って真実を伝えず、不利な戦況から国民の目を背けさせた。「新聞は歴史の記録者。私たちも過去の記事から学ぶことがあります。新聞も各社によってスタンスの違いはあれど、過去の反省を忘れず、真実を追求する姿勢を貫いてください」(海路佳孝)

高知のニュース 南国市 街ダネ ひと・人物

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月