ヒメアカネ〝ご長寿〟日本一　四万十市のトンボ公園で生息確認

2024.02.22 05:00

ヒメアカネ〝ご長寿〟日本一　四万十市のトンボ公園で生息確認

高知新聞社

１月３０日まで生息が確認され、長寿の国内記録を更新したヒメアカネ（四万十市具同＝トンボと自然を考える会提供）

　秋(あき)の風物詩(ふうぶつし)、アカトンボ（アカネ）の仲間(なかま)、ヒメアカネの生息(せいそく)が今(こん)シーズン、四万十(しまんと)市(し)具同(ぐどう)のトンボ自然(しぜん)公園(こうえん)で１月(がつ)３０日(にち)まで確認(かくにん)されました。公園(こうえん)を管理(かんり)するトンボと自然(しぜん)を考(かんが)える会(かい)によると、成虫(せいちゅう)では冬(ふゆ)をこせない種(しゅ)のトンボとしては国内(こくない)新(しん)記録(きろく)の〝長寿(ちょうじゅ)〟といいます。

　同(おな)じ種類(しゅるい)のトンボの長寿(ちょうじゅ)記録(きろく)はこれまで、２０２０年(ねん)に徳島(とくしま)県(けん)那賀(なか)町(ちょう)で確認(かくにん)されたキトンボの１月(がつ)２９日(にち)でした。

　ヒメアカネはアカトンボ属(ぞく)の中(なか)で最(もっと)も小(ちい)さく、寒(さむ)さに強(つよ)いトンボです。６月(がつ)中(なか)ごろ以降(いこう)に羽化(うか)し、１月(がつ)初(はじ)めまで成虫(せいちゅう)が見(み)られることもありますが、１月(がつ)終(お)わりまで確認(かくにん)できた例(れい)は「この半世紀(はんせいき)で４度目(どめ)」（トンボと自然(しぜん)を考(かんが)える会(かい)）だそうです。

　今回(こんかい)のヒメアカネは昨年(さくねん)８月(がつ)から９月(がつ)ごろにかけて羽化(うか)。この冬(ふゆ)は寒(さむ)い日(ひ)が長続(ながつづ)きしなかったため、えさのユスリカなどを食(た)べながら生(い)き残(のこ)ったとみられます。

　トンボと自然(しぜん)を考(かんが)える会(かい)の杉村()光俊()さん（６８）は「多(おお)くの個体(こたい)や、寒(さむ)さに強(つよ)い多(おお)くの種(しゅ)のトンボが公園(こうえん)にいることが一因(いちいん)。環境(かんきょう)整備(せいび)のたまもの」と胸(むね)を張(は)ります。一方(いっぽう)で、温暖(おんだん)化(か)のえいきょうもあるといい、「手放(てばな)しでは喜(よろこ)べない」と話(はな)しました。

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