2024.02.02 19:50
【ウェブ限定】朝ドラ「あんぱん」ヒロインの今田美桜さん「暢さんは天真らんまん。自然とやなせさんを引っ張っていたのでは」 記者会見で「ドキンちゃんポーズ」も
記者会見でヒロインの今田美桜さんを挟み、脚本の中園ミホさん=右=と制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサーが「あんぱん」への思いを語りました(東京・渋谷のNHK放送センター)
高知県出身の漫画家、故やなせたかしさんと妻をモデルにした連続テレビ小説「あんぱん」のヒロインが俳優の今田美桜さんに決まりました。
NHK放送センター(東京・渋谷)で開かれた記者会見。脚本を担当する中園ミホさんは「やなせさんは『正義は簡単にひっくり返る。逆転しない正義は、おなかをすかせて困っている人に一切れのパンを届けることだ』と語っている。世界中でいろいろなことが起こる今、やなせさんが生きていたらどう思うか聞いてみたい」とあいさつしました。
ヒロインのモデルは、やなせさんの妻で高知新聞社初の女性記者、小松暢(のぶ)さんです。
暢さんをヒロインとした理由について中園さんは「調べれば調べるほど、とてもパワフルで面白い女性だ。ひょっとしたら暢さんがいなければ、やなせたかしという漫画家やアンパンマンが誕生しなかったのではと思うぐらい、やなせさんにとって大きな存在だったのでは」。
「必ず毎朝、日本中の人を元気に勇気づけられるヒロインだ」と自信をのぞかせました。
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「地元の高知新聞に」とリクエストしてつくってもらった「ドキンちゃんポーズ」
やなせさん夫妻の印象については「やなせさんはとても温かくて、すごく面白い方だなと。暢さんとの空間は、とっても明るくてずっと笑顔だったのでは」「暢さんは、はつらつとして、やなせさんを引っ張るような存在だった。でも、引っ張ろうというよりも、明るくて天真らんまんで、自然と引っ張っていたのでは」と話しました。
アンパンマンで好きなキャラクターは「天真らんまんなドキンちゃん」。「小さい時はぬいぐるみも持っていたし、指人形でも遊んでいた。高校生の時にはキーホルダーを付けていた」そうです。
高知との関わりについては「2年前の夏に遊びに行って、川に入ったり、カツオを食べた。お店でご飯を食べた後に大の字でこけてしまったら、店主が手当てしてくれた。優しくて温かい方ばかりで、また行きたいと思っていた。まさか高知が舞台の物語に出させてもらえるとは思っていなくて、縁を感じる」と笑顔を見せました。
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6歳の時にやなせさんに描いてもらった中園さんの似顔絵。中園さんいわく「デパートで描いてもらった」。やなせさんと文通を始める前、催し物か何かで描いてもらったそうです
制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサーは「せりふの意味を理解して、芝居しているのが見えた。唯一、自然と涙が出たのは今田さんで、『このヒロインなら1年間、一緒に走り続けられるな』と満場一致で決まった」と明かしました。
クランクインは9月を予定しており、倉崎さんは「昨年も一度、高知に伺ったが、地元が非常に盛り上がっているのを感じた。その熱量に負けないようにしたい」。「あまり他の作品の名前を出すのはあれだが…」と断りつつ「(昨年の)『らんまん』以上に高知で撮影したいと思っていて、物語の中でも高知パートが長い想定だ。撮影場所はまだ決めていないが、美しい原風景、方言も含めて高知の魅力を存分に伝えたい」と話しました。
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司会を務めた鈴木奈穂子アナウンサー