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2024.02.01 08:00

小社会 ブロッコリー

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 ブロッコリーの日本史は案外浅い。地中海沿岸の原産で明治初年に渡来した。ただ当初は観賞用。昭和50年代ごろ、食卓に普及したと手元の図鑑にある。ということは小欄が子どもの時分、たっぷりマヨネーズをつけてぼりぼり食べていたのは、まだ広がり始めだったか。

 風邪の予防や疲労回復に効果があるビタミンや、喉の粘膜を守るカロテンといった栄養素が豊富。この10年でも出荷量が3割増えた人気は、日本人の健康志向の高まりと軌を一にするのだろう。

 エッセイストの阿川佐和子さんは、風邪をひきそうな予感がすると、無性に欲する一品があると書いている。青々としたブロッコリーのガーリック炒め。「ああ、元気が回復するとしみじみ思う」(「グダグダの種」)。

 国が2026年度からブロッコリーを「指定野菜」に加える。価格下落時の補給金が手厚くなり、安定供給されやすくなる。現在は大根、ナスなど日本人の食に欠かせない14品目で52年ぶりの追加。一大産地、愛知の報道は「野菜のメジャーリーグ」入りと喜んでいる。

 健康といえば、1月半ばから新型コロナウイルスの動向が気になる。県は「第10波」の認識を示し、全国の感染者は9週連続増。「5類」になり警戒心は薄れがちだが、対策は怠らないに越したことはない。

 きょうから2月、立春も近づく。寒暖差が大きい季節を乗り切りたい。メジャー入りするブロッコリーも食べて。

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