2024.01.30 08:00
小社会 秘密のトップ会議
県市トップ会議は以降も、この「溝」が一つの前提になってきた。関係が良い時はそれを強調する場に、そうでない時もそれなりに連携していることを示す場に。政治セレモニー的な色を帯びてきたといってよい。
浜田省司知事と桑名龍吾市長はそんな経緯を知っていたのだろうか。先日のトップ会議を非公開にした。
理由は「予算編成や人事の過程を全て公開できない」。いやいや、トップ会議は骨太の方向感を確かめる場だろう。小難しい話は事務レベルで詰めるか、あるいは、両人ですり合わせておくか。選挙協力した2人である。いつでも話はできるだろうに。
今まで公開していたものを伏せたのも印象が悪い。人事は確かに慎重な扱いが要るが、透明性の確保は行政のイロハだ。2人の公式の会談は実質初めてだった。「晴れの場」を自ら隠してどうする。
知事の「あいくち」発言もあったが、なにかセンスを疑うことが続く。県市トップと県民市民の間に「溝」が生まれなければよいのだが。