2024.01.13 08:50
被災地・穴水町出身の高知大生、家族の無事確認し涙 父「高知より先に来るとは」 能登半島地震
建物が倒壊した石川県穴水町の中心部
父の勇仁(としひと)さん(48)は穴水町で建設会社を営む。元日は母の香織さん(43)が、杏さんの弟(20)、妹(16)と実家のある珠洲市へと向かい、勇仁さんはひとり自宅に残っていた。
被災時の状況を語る苗代勇仁さん
高知市の杏さんは、友人からの連絡やネットで古里の被害を知り、家族に「大丈夫?」とメッセージを送った。香織さんらは車で移動中に被災し、避難所に逃げていた。しかし勇仁さんとは連絡が取れない。「最悪の事態も頭をよぎった」(杏さん)
勇仁さんは余震が続く中を車で過ごしていた。「大丈夫じゃない」。そんな短い返事が来たのは午後8時ごろ。素っ気ない言葉に全身の力が抜けた。電話があったのは2日午後。その声に杏さんは涙が出た。…