2024.01.12 08:31
漬物製造衛生管理 厳格化で施設視察 自民県連
改正法は2021年施行。漬物や干物の製造販売には保健所の営業許可が必要となり、専用加工場の整備といった衛生管理が義務付けられた。今年5月末で猶予期間が終わるものの、県内では自宅などで製造する小規模な生産者を中心に許可の取得が進んでいない。
そこで県は、衛生基準を満たす施設整備や機器導入の経費に市町村が補助する場合、県も協調する支援制度を検討中。自民県連は、製造現場の状況や生産者の意見を制度設計に反映させようと視察を企画した。
大根やカブを3年以上寝かせた古漬けを作る野村慎一さん(72)=高知市鵜来巣=は、漬物小屋で工程を説明し、「菌を生かして自然界で作られてきた食文化を守り伝えたい」と強調。ある県議は「大がかりな改修まで必要じゃないケースも少なくない。保健所などには生産者に寄り添った指導をお願いしたい」と話していた。(井上智仁)