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2024.01.05 08:00

小社会 相場の格言

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 門外漢からすると、相場の世界というのは不思議でならない。昨年末の日経平均株価は3万3千円台となり、年初来の上昇幅は20%を超えた。

 ロシアのウクライナ侵攻は収まる気配すらなく、イスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘も長期化の様相をみせる。国際社会で深まる対立は金融界にも望ましくはないはずだが、終わってみれば相場の格言通り、「跳ねる」卯(う)年だった。

 もちろん、国内企業の業績を反映した「評価」にほかならないが、投資家心理や複雑な要因も絡んでいるのだろう。米国市場も堅調に推移したのに加え、円安で日本株に割安感が出た面もあったという。

 年が改まり、少額投資非課税制度(NISA)も変わった。投資枠や税の優遇を広げ、投資家層の拡大を図る。政府が促す「貯蓄から投資へ」の動きが加速すれば、金融界にとって大きなチャンスだ。個人にも資産を形成する選択肢が増える。

 とはいえ、それを生かせるかどうかは懐次第。値上げラッシュが続く中、もっぱら生活防衛に追われているという人も多いのでは。庶民感覚では思わぬ出費に備える貯蓄の方が、現実的な優先度は高くなる。

 辰(たつ)年の格言は「辰巳(たつみ)天井」。これから2年は好景気で株価は天井に向かうとされる。ただ新年早々、能登半島地震に航空機事故、北九州の飲食店街火災と惨事が続く。政府の思惑通り、投資の意欲が昇るかどうかはまだ見えてこない。

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