2023.12.29 08:34
振り袖ぎっしり 出番待ち―そら歳晩はアレよ(6)
振り袖セットをチェックする江上英治さん(高知市横浜南町=河本真澄撮影)
高知市の着物店「はなぶさ」では、来年1月の成人式に向け、販売やレンタルの約250セットを準備する。県内客に事前に手渡すもの、県外へ郵送するもの、式当日に店舗で着付けをするもの。箱詰めしたセットの中身を二重にチェックし、本番に向けて連日、着付師や美容師との打ち合わせが続く。
「一生に一度の節目ですから、間違いや不手際のないように。大忙しですよ」と江上英治社長(69)。再来年の式に出席する人たちも続々と来店する。お気に入りの柄を押さえようと、来店の時期は年々早まっているとか。「何時間も悩む子もいるけど、着たいものを着たときは表情がパッと明るくなる。それがうれしい」。既に50件近くの予約が入っているという。
桜の舞う振り袖姿で前撮りしていた鍵尼(かぎあま)七海さん(20)は「いろいろ着てみて『これだ!』と思えた。自信をもって式に行けます」と目をキラキラさせた。(二瓶満瑠)