干し芋あまくなあれ　土佐清水市

2023.12.20 05:00

干し芋あまくなあれ　土佐清水市

高知新聞社

師走の日差しを浴び、あまみが増す干し芋（土佐清水市加久見）

　黄金色(こがねいろ)のあまみ、ぐんぐん―。土佐清水(とさしみず)市(し)加久見(かぐみ)で、芋(いも)餅(もち)の原料(げんりょう)となる干(ほ)し芋(いも)作(づく)りがシーズンをむかえました。冬(ふゆ)の日差(ひざ)しを浴(あ)びたサツマイモは、日(ひ)ごとにあまみを増(ま)しています。

　芋(いも)餅(もち)は、干(ほ)し芋(いも)をもち米(ごめ)といっしょにむし上(あ)げ、さとうを混(ま)ぜてついた土佐清水(とさしみず)市(し)の郷土(きょうど)菓子(がし)。昔(むかし)から家庭(かてい)などで作(つく)られ、地域(ちいき)に愛(あい)されてきました。

　干(ほ)し芋(いも)は近(ちか)ごろ、高齢(こうれい)化(か)で作(つく)り手(て)が減少(げんしょう)しています。そんな中(なか)、地場(じば)産品(さんぴん)の売(う)り上(あ)げを増(ふ)やす取(と)り組(く)みをしている土佐清水(とさしみず)市(し)の合同(ごうどう)会社(がいしゃ)「太陽(たいよう)と海(うみ)風(かぜ)」（中山()義介()代表(だいひょう)）は、「昔(むかし)ながらの製法(せいほう)で、清水(しみず)らしい伝統(でんとう)を残(のこ)したい」と、芋(いも)餅(もち)を作(つく)る市内(しない)の事業所(じぎょうしょ)や自社(じしゃ)の商品(しょうひん)用(よう)に製造(せいぞう)を続(つづ)けています。

　今年(ことし)は１１月(がつ)からスタッフら５、６人(にん)が作業(さぎょう)。よく晴(は)れた日(ひ)の午前(ごぜん)中(ちゅう)、厚(あつ)さ１センチメートルほどにスライスした芋(いも)を約(やく)２分間(ふんかん)ゆで、平(たい)らなあみの上(うえ)に広(ひろ)げて３日間(かかん)天日(てんぴ)干(ぼ)しします。熟成(じゅくせい)し、黄金色(こがねいろ)のチップス状(じょう)になれば完成(かんせい)です。

　１日(にち)に干(ほ)すのは平均(へいきん)３０キログラムほど。作業(さぎょう)は来年(らいねん)２月(がつ)ごろまで続(つづ)くそうです。

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