2023.12.19 08:33
室戸岬のサボテンを食べて駆除! 試作のスムージーが好評 地元高校生がレシピ研究
室戸高校の3人が開発したウチワサボテン入りのスムージー(室戸市室戸岬町の室戸世界ジオパークセンター)
メキシコ原産のウチワサボテンは室戸岬の海岸に群生し、シオギクなど希少な在来種を駆逐する恐れがある。市は約3年前から駆除を行っているが、国定公園に含まれる室戸岬では重機を使った大規模な駆除が行えない。手作業での現在の刈り取りペースでは、繁殖の速さに追いつかない状態という。
こうした問題に着目した室戸高校の黒岩大喜さん(18)と仙頭尚一朗さん(18)は、「おいしいサボテン料理ができれば観光資源に活用でき、駆除への関心も高まる」とレシピづくりを発案。2年時のジオパークをテーマにした授業で取り組み始め、3年生になってからは後藤拓歩さん(18)も加わった。
室戸岬に群生するウチワサボテン
これまでに、ドライカレーやチンジャオロースーの具、サラダ、スムージーの4品を考案。試食した市やジオパーク推進協議会の職員に好評で、スムージーは今月16日に同推進協が主催したバーベキューイベントで試飲してもらった。
バナナやリンゴ、ヨーグルトなどを混ぜたスムージーは、果物の甘みの中にほんのりとサボテンの爽やかな酸味を感じられる。試した人たちは「何杯でもいける」「緑の色合いがいい」と口々に話していた。
今後もレシピ開発を続け、卒業後は後輩に引き継ぐという3人は「サボテン料理を室戸の飲食店などに広め、室戸岬の景観を守りたい」と話していた。(板垣篤志)