伝統野菜「弘岡カブ」　高知市で収穫始まる

2023.12.13 05:00

伝統野菜「弘岡カブ」　高知市で収穫始まる

高知新聞社

丸々と育った弘岡カブの収穫が始まった（高知市春野町弘岡中）

　高知(こうち)市(し)春野(はるの)町(ちょう)弘(ひろ)岡(おか)地区(ちく)の伝統(でんとう)野菜(やさい)で、漬(つけ)物(もの)などで親(した)しまれる「弘(ひろ)岡(おか)カブ」が収穫(しゅうかく)シーズンをむかえました。青空(あおぞら)が広(ひろ)がった７日(か)、生産者(せいさんしゃ)はひんやりした風(かぜ)にふかれながら、丸々(まるまる)と太(ふと)ったカブをていねいに引(ひ)きぬきました。

　弘(ひろ)岡(おか)地区(ちく)で長(なが)くさいばいされ、明治(めいじ)時代(じだい)に「弘(ひろ)岡(おか)カブ」の名(な)が付(つ)いたとされます。「まるで果物(くだもの)」とも表現(ひょうげん)されるなめらかな歯(は)ざわりとあまみが特(とく)ちょうです。おいしく育(そだ)つには水(みず)はけの良(よ)い、肥(こ)えた土地(とち)と朝夕(あさゆう)の寒暖(かんだん)差(さ)が必要(ひつよう)といいます。

　約(やく)５０年(ねん)さいばいする寺田()節()さん（８４）は独自(どくじ)に肥料(ひりょう)をやるタイミングを研究(けんきゅう)し、食感(しょっかん)良(よ)く仕上(しあ)がるようこだわっています。「秋(あき)になっても暑(あつ)い日(ひ)が続(つづ)いて心配(しんぱい)したけど、やっと寒(さむ)うなった。これからどんどん糖度(とうど)が高(たか)くなるはず」。子(こ)どもの頭(あたま)ほどに育(そだ)ったカブを引(ひ)きぬくと、出来栄(できば)えを確(たし)かめながらかごにつめていきました。

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